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甘さ控えめ超簡単バナナケーキ

お菓子を作るのには、失敗が付き物である。特に焼き菓子は経験とコツが 必要だからだ。お菓子作りは手順がとても重要で、一つ次の段階に進んで しまうと、前の段階の失敗は修正できない事が殆どである。料理なら 多少間違ってしまっても、味を足したり違うものにアレンジしたり出来るが、 お菓子は、基本的に出来上がるまで味見はできないし、後で基本材料を 足したりも不可能な事が多い。

お菓子作りで、何よりも大切な事は、分量をきちんと量ることである。 これが出来ていないと、どんなプロでも作れない。しかし、たくさんの 材料をイチイチ量るのは、洗い物も大量になってしまうしとても面倒くさい。 ついつい適当に材料をボウルに足し進めてしまうような、いいかげんな B型人間である私などは、よくこれで失敗したものだ。

材料の下準備も出来を左右する。よく言われるのは小麦粉。必ず ふるっておかないと、ベーキングパウダーを使わないデリケートな 焼き菓子は作れない。しかも、だまがいつまでも残るので、だまを無くそうと 一生懸命混ぜてしまうと、必ず失敗する。

小麦粉の中には、グルテンというタンパク質があり、水分を加えて練ると、 グルテン同士がネバネバとくっついてしまうので、サクッやフワッ とした菓子には、不向きな生地に変化してしまう。逆に、モチモチさせたい 麺類やパンは、グルテンを最大限に利用しなければならないので、 よく捏ねるという訳だ。

砂糖も重要な役割がある。お菓子だから当然甘くないと寂しいのだが、 お菓子を手作りしようとレシピを見ると、びっくりするような量の 砂糖が入るため、砂糖を減らしたくなるのだ。仮に甘さが足りなかったら ジャムでもつけて食べればいいや、と思って、ばっさり砂糖をカット してしまうと、出来上がったお菓子はパサパサして硬くて不味い。 砂糖には、甘さを加えるだけではなくて、水分を蓄えておく保湿機能 もあるため、砂糖が少なくなると、お菓子がパサパサ・モソモソしたり、 次の日になったら硬くなったりするのだ。だから砂糖を減らすのにも 限度があるのだが、その限度がなかなか見つけにくい。

焼くのもポイントがある。まず、オーブンの温度。どんなオーブンも クセがあるのだ。特に、天板が回らないタイプのだと、場所によって 温度が違い、焼きムラが出来る。また、中の様子が見難いオーブン だと、出来を確認するのにオーブンの扉を開けてしまったりしてしまう ものだが、これも失敗に繋がる。基本的に膨らむお菓子は、空気の力で 膨らむ。しかし、まだ生地が完全に焼けて落ち着いた状態になっていない うちに扉を開けると、温度が下がって空気がしぼみ、それにともなって 生地もしぼんで、硬くて重い出来になってしまうのだ。空気で膨らませ ないクッキーなどであっても、焼いている最中は実は多少膨らんでいるので、 扉を開けるとそれがしぼみ、サクッと焼きあがらない。

この、空気を生地に含ませるというのも、難しい。よく言われるのは、 スポンジなどを作るときのメレンゲなのだが、これも、何処まで泡立てれば いいのか分かりにくいし、しかも泡が消えにくいようにしなければならない。 バターに砂糖を混ぜるときも、空気を含ませながら砂糖を完全に溶かさないと ならないため、この加減も難しい。いずれの場合も、泡立てすぎると 生地が変化して失敗に繋がるのだ。

そんな焼き菓子の中でも、パウンドケーキは比較的失敗が少ない。 まず、分量が分かりやすいので、最悪、量りが無くても、カップなどで 同じ量を入れれば出来るのだ。有名な話だが、パウンドケーキの名前の 由来は、小麦粉・タマゴ・バター・砂糖を、それぞれ1ポンドの量を 混ぜ合わせて作ると言うところから来ているくらいなので、量さえ同じ になれば良い。それに、ベーキングパウダーで強制的に空気を膨らませる ために泡立てもいらないし、ふるいが足りなくて多少生地を練ってしまっても、 それなりに食べられるものが出来る。焼くのも、確認するのは、かなり いい具合に膨らんで色がついてしまってから、中まで焼けているかどうか 串を刺して確認する程度なので、生地がしぼんでしまう心配もない。

しかし、このパウンドケーキといえども、きちんと作ろうと思ったら、 バターをクリーム状にして砂糖をすりつぶすように溶かし、粉を入れた あとも、サックリ混ぜるなど、焼き菓子の基本手順は要求するのだ。 しかし、ちょっと材料をひねれば、簡単に手抜きが出来るようになる。

今回のレシピでは、十分に熟れたバナナを使って砂糖を減らす。また、本来の パウンドケーキの生地よりは水分が多く、バターは使わずサラダ油を 使うアメリカンマフィン風となっている。しかし、油はギリギリ必要 最小限度に抑えているし、健康を謳い文句にしている機能性植物油など をお好みで使うことが出来るので、とてもヘルシーだ。しかも、作り方も 至って簡単、粉以外を全部ミキサーにかけて、滑らかに混ぜて液体を 作ってから、粉を入れて、だまが無くなるまで混ぜれば生地は完成。 材料を量りで量るのも、砂糖と小麦粉だけ。しかも、3桁のキリのいい 数字でわかりやすい。また、粉を入れてからも、泡だて器で混ぜられるくらい ゆるい生地なので、グルテンなどを全く意識せずとも良い。多少混ぜ 過ぎてしまっても、なんの心配も要らないのだ。

気をつけるポイントは、ミキサーで撹拌するとき、できれば砂糖は液体もの を混ぜた後に入れるのが良い。砂糖を一番先にいれると、ミキサーに よっては砂糖が底にたまって、溶けてくれない可能性もあるからだ。 また、同じくミキサーの回転が弱いタイプだと、油も混ざりにくいので、 最後に入れる。そして、小麦粉はベーキングパウダーと均一に混ぜる ためにも一度はふるう。これで、初めてお菓子を作る人でも、失敗せずに、 簡単にバナナパウンドケーキが出来る。


材料1回分バナナ2本・約200g
タマゴL2個・約100g
その他薄力粉・200g
ベーキングパウダー・大匙1
砂糖・100g
牛乳・100cc
サラダ油・50cc(溶かしバターでも)
作り方薄力粉とサラダ油以外の材料をすべてミキサーに入れて2分ほど撹拌してから、さらにサラダ油を入れて1分ほどミキサーを回して、だまのない滑らかな液体にする
ボウルに移し、ベーキングパウダーと混ぜ合わせて振るった薄力粉を2回くらいに分けて入れ、泡だて器で滑らかに混ぜる
小さめの型に半分ちょっとの高さまで入れ、160度のオーブンで40分ほど焼けば完成
備考甘さ・カロリーとも控えめなレシピになっているので、市販のものと比べると多少パサつく感じがあるが、しっとりしたのがお好みの場合は、砂糖とオイルをそれぞれ倍量にして作ると良い

バナナケーキ


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