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小松菜のさわやか浸し

何年か前、パソコンのシミュレーションゲームで動物を 育てるものが流行っていたが、我が家にも一つだけその類のソフトがあった。 それはインコを育てるもので、餌をやったりケージを掃除したりしなければ ならず面倒くさかったのだが、ソフトを起動させておくとインコが動いたり 時々リアルに鳴いたりして、まぁそれなりに可愛らしかった。

もちろん、元気が無くなったり機嫌が悪そうだったりもするのだが、 そういう時はアドバイスをくれるメッセージが出て、いろいろ指図して くる。その中でも何だか良く分からなかったのが「カルシウムが足りない ようです」っていうもので、それが出たら「小松菜をあげる」と いうコマンドでインコに小松菜を食べさせると事態は解決するので あるが、私はカルシウム豊富な菜っ葉は別に小松菜だけじゃないのに、 なんで小松菜なのか?と不思議に思っていた。しかし、このゲームの お陰なのか何なのか、いつしか「カルシウムといえば小松菜」という 図式が私の頭の中で成立し、カルシウムと小松菜の相関関係が急激に密接に なったのである。

しかし、世間的にはカルシウムといえば牛乳や小魚、野菜で言えば ほうれん草などの方が思い浮かびやすいのではないだろうか。だが、ほうれん草 などの野菜系のものにはシュウ酸が多く含まれており、摂取しすぎると 結石になりやすくなると言われている。またカルシウムの取りすぎも 結石に結びつくという話もあるらしく、以前尿路結石を患い大変な 目に遭った事がある私としては、カルシウムは牛乳から十分に取っている ので、さらにシュウ酸付きの菜っ葉を食べてしまうと、何だかまた石が 出来てしまいそうな気がして何となくほうれん草、そして小松菜もあまり 食べないようになっていた。

だが最近、ペットの尿路疾患について検索していたら、たまたま ウサギの餌についてのサイトに行き当たり、ウサギはカルシウムをたくさん 必要とするが草食のため、葉物野菜でカルシウムが多いものを食べさせなければ ならない、ほうれん草はシュウ酸がとても多く尿路結石になりやすいため 小松菜を与えましょう、といった文言を見かけてしまった。 またしても餌に小松菜…。もしや小松菜は私が思っているような 野菜とは違うのだろうか…。

すぐさま調べに入る。そしたら…なんと小松菜は野菜の中では ダントツにシュウ酸が少ない葉っぱであったのだ。ほうれん草と比べると 10分の1以下である。しかしカルシウムは多い。何と言う事か。 私は今まで小松菜に、勝手に間違ったイメージを押し付け、勝手に食べる 事から遠ざかっていただけなのだ。

シュウ酸を含むものを食べるときには同時に必要以上の カルシウムを摂取しなければ結石になりやすくなる。シュウ酸はあっと いうまにカルシウムと結びつく性質があり、血液中にシュウ酸が入り それが尿中に排泄されると、尿の中のカルシウムとサッサと結合してしまい 尿路結石になってしまう。しかし、その結合の速さを逆手にとって、 シュウ酸を含むものを食べる時は、同時にそれ以上のカルシウムも摂取すれば 胃や腸の中でシュウ酸とカルシウムがくっついてシュウ酸が体に 吸収されずにそのまま排出されるのだ。この点、 小松菜は合格だ。なにせシュウ酸よりもカルシウムの方が多く含まれて いるのだ。ほうれん草はカルシウムよりもシュウ酸の方が多く、残念ながら 私にとってはビクビク野菜であることには変わりない。

カルシウム補給には小松菜。インコのゲームはまったくもって 正しかったのであった。

小松菜はアクであるシュウ酸が少ないので、お湯で湯がかなくても 良い。水洗いの後、耐熱ボウルに入れ蓋をしてレンジでチンで十分で ある。小松菜はほうれん草よりも火の通りが悪いので、レンジすると きは多めの時間を設定する。量にもよるが大体5分くらいはかかる であろう。レンジ加熱が終わったらすぐに冷水に浸ける。その後、食べやすい 大きさに刻んで水分をよく絞り、かつお節を適量混ぜ合わせる。そこに 手抜き料理の友・めんつゆとポン酢醤油を同割づつ好きなだけいれて 和えれば完成だ。好みでからしやユズを少し入れても良い。

一般的に和え物は食べる直前に和えるが、この小松菜のさわやか 浸しは作ってからしばらく経った方が美味しく感じる。次の日に 食べても全然大丈夫なくらいだ。やはり、酸味が味を引き締めて いるのであろう。しかし、水分を絞るときは水っぽくなるのを防ぐために、 細かく刻んでからにする。その方がギュウギュウにこれでもか というくらい絞れるのだ。これがポイントである。


材料4人分小松菜一把
調味料かつおぶし・好きなだけ
めんつゆ・大匙2
ポン酢醤油・大匙2
好みで練りからし・ユズ等
作り方耐熱ボウルに洗った小松菜を入れ、蓋をしてレンジで5分ほど加熱する
取り出したときにまだ生っぽいところがあったらもう少しレンジにかける
レンジが終わったら冷水に浸けて色止めをし、食べやすく3cmくらいに刻む
刻んだら両手で思いっきり絞って水分をとり、かつおぶし・めんつゆ・ポン酢醤油で和える

小松菜のさわやか浸し


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